渡る世間も金次第
貨幣がもつている普遍性は、全能であるということだ。だから貨幣は全能な存在として通用する-貨幣は人間の欲求と対象との、人間の生活と生活手段との間の媒介項である。
しかし私と私の生活とを媒介するものは、一方で私と他の人間の禧在も媒介してくれる。それは私にとって他の人間ともいえるのだ。(経済学・哲学草稿)
貨幣は物品を交換するもの。しかし物品を交換するものであるということは、他人の労働と自分の労働とを交換する社会のコミュニケーションそのものであるということ。貨幣を蓄積することは、その意味で交換すなわちコミュニケーションを断つということだ。いつの間にか蓄財が自己日的化するので要注意。 |