きょうこの頃



2014年9月3日(水)

 シオラン『ルーマニアの変容』読了。
 ブログ(http://kohkaz.cocolog-nifty.com/monoyomi/2014/08/post-f319.html)参照



ルーマニア人名一覧

バルチエスク(一八一九-五二)経済学者、歴史家。ルーマニアにおける一八四八年革命の主な指導者のひとり。パレルモで客死。
バルヌツィウ(一八○八-六四) 哲学の教授。トランシルヴァニアにおける四八年革命の指導者のひとり。
ブダイ=デレアヌ(一七六三ー一八二〇) 作家、歴史家、トランシルヴァニアの文法学者、辞典編纂者。
カンテミル(一六七三ー一七二三) モルドヴァ公(一六九三年、および一七一〇年から一一年)、古典学に精通した教養人。モルドヴァーワラキア民族のラテン起源を主張する。
コドレアヌ(ゼリンスキー)(一八九九ー一九三八) 鉄衛団、つまり軍団運動の指導者。「指導者」と呼ばれた。
コマルネスク(一九〇五-七〇) エッセイスト、文芸批評家。
ドラギチエスク(一八七五-一九四五) 哲学者、社会学者。
エリアーデ(一九〇七ー八六) 作家、エッセイスト、宗教史家。
エリアーデ(一八○二ー七二) 作家、政治家。ルーマニアの最初の文法書、最初の文芸雑誌を刊行。アカデミーの創設に参画するとともに、四八年革命の指導者のひとり。
エミネスク(一八五〇ー八九) ロマン派の詩人、民族主義の政治評論家。ルーマニアを代表する詩人とされている。
シュテファン大公(一四三三ー一五〇四) モルドヴァ公。トルコ人、ハンガリー人、ポーランド人と戦い、その治世時代(一四五七年から一五〇四年まで)、モルドヴァは最盛期を迎える。
ゴガ(一八八一ー一九三六) 詩人、ジャーナリスト、民族主義の政治家。シオランと同じラシナリ生まれ。
ホリア(一七三〇ー八五) 一七八四年、トランシルヴァニアに起こったルーマニア農民の大蜂起のリーダーのひとり。
ヤンク(一八二四-七二) トランシルヴァニアにおける四八年革命のリーダーのひとり。
イブライレアヌ(一八七一ー一九三六) 批評家、文学史家、右翼のエッセイスト。
イオネスク(一八九〇ー一九四〇) ジャーナリスト、政治家、哲学教授、極右のイデオローグ。三〇年代、若い多くの知識人に影響を与えた。
ヨルガ(一八七一-一九四〇) 作家、歴史家、自由主義の政治家。鉄衛団のファシストたちに暗殺される。
ロヴィネスク(一八八一ー一九四三)批評家、自由主義の文学史家。
マイオレスク 堅HO国鶉6ダ月ぎ(]八四〇1一九}七) 作家、政治家。ルーマニアの文学活動の推進者。何度か大臣を務め、一九一二年から一四まで首相。
マリン(一九〇四-三七) ファシストのイデオローグ。極右のリrダーのひとりで、フランコ派軍隊の義勇兵。
ミハイ勇敢公(一五五七ー一六〇一) ワラキア(一五九三-一六〇一)、トランシルヴァニア(一五九九-一六〇〇)、モルドヴァ(一六〇〇)の公。この三のルーマニアの地方をはじめて統合し、トルコ人、ハンガリー人と戦端を開く。
ムレザヌ(一八一六-六三) 詩人、文芸批評家。四八年のルーマニア革命歌の作詞者。
ノイカ(一九〇九ー八七) 哲学者。
パルヴァン(一八八ニー一九二七)考古学者、歴史家。ルーマニアの歴史の上で重要な人物。
ラドゥレスク=モトル(一八六八-一九五七) 哲学者、心理学者。ルーマニア哲学会の創設者。
ロスカ(一八九五-一九八○) エッセイスト、哲学史家。
スタインハルド(一九二一ー八九) エッセイスト。
ストロヤン(一九二九) 詩人、文芸批評家。特にシオランの翻訳者(『涙と聖者』、レルヌ、八六年)。
タトゥ(一九一○) エッセイスト、ジャーナリスト。
ティンク(一九一〇ー八七) エッセイスト、ジャーナリスト、哲学教授。
ヴラディミレスク(一七八○ー一八二一) 一八二一年、ワラキアに起こった民族解放の革命運動の指導者。
ヴルカネスク(一九〇四-五二) 哲学者。
ゼレティン(一八八二ー一九四三) 社会学者、経済学者、新自由主義の哲学者。

 



ルーマニアの変容

叢書・ウニベルシタス 990

著者/訳者

シオラン/〔著〕 金井裕/訳

出版社名

法政大学出版局

発行年月

2013年02月

サイズ

334P 20cm

販売価格

3,800円 (税込4,104円)

内容紹介

ナショナリズムとファシズムによる不寛容と熱狂的崇拝は特異なものでも歴史の一幕でもなく、いまなお人々に心酔と激情をもたらしている。人々を襲う災厄は 変容の始まりなのか。戦前・青年期のヒトラー崇拝と反ユダヤ主義的言説により、生前から死後も非難に曝され、その痛切な悔恨が絶望となって著作に深い影を 落としてきたシオラン。その封印された過去を初めて明るみに出す政治評論。

内容(「BOOK」データベースより)

ナショナリズムとファシズムによる不寛容と熱狂的崇拝は、いまなお人々に心酔と激情をもたらしている。青年期のヒトラー崇拝と反ユダヤ主義的言説により、 生前から死後も非難に曝され、その痛切な悔恨が絶望となって著作に深い影を落としてきたシオラン。その封印された過去を初めて明るみに出す政治評論。

著者について

シオラン
(Cioran)
1911年、ルーマニアに生まれる。1931年、ブカレスト大学文学部卒業。哲学教授資格を取得後、1937年、パリに留学。以降パリに定住してフランス 語で著作を発表。孤独な無国籍者(自称「穴居人」)として、イデオロギーや教義で正当化された文明の虚妄と幻想を徹底的に告発し、人間存在の深奥から、ラ ディカルな懐疑思想を断章のかたちで展開する。『歴史とユートピア』でコンバ賞受賞。著書:『涙と聖者』(1937)、『崩壊概論』(1949)、『苦渋 の三段論法』(1952)、『時間への失墜』(1964)、『生誕の災厄』(1973)、『告白と呪詛』(1987)ほか。1995年6月20日死去。

金井 裕
1934年、東京に生まれる。京都大学仏文科卒。訳書:シオラン『絶望のきわみで』、『時間への失墜』、『思想の黄昏』、『オマージュの試み』、『欺瞞の書』、『敗者の祈?書』、『シオラン対談集』、カイヨワ『旅路の果てに』ほか。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

シオラン,エミール
1911年、ルーマニアに生まれる。1932年、ブカレスト大学文学部卒業。哲学教授資格を取得後、1937年、パリに留学。以降パリに定住してフランス 語で著作を発表。孤独な無国籍者(自称「穴居人」)として、イデオロギーや教義で正当化された文明の虚妄と幻想を徹底的に告発し、人間存在の深奥から、ラ ディカルな懐疑思想を断章のかたちで展開する。『歴史とユートピア』でコンバ賞受賞。1995年6月20日死去

金井/裕
1934年、東京に生まれる。京都大学仏文科卒。訳書:『カイエ1957‐1972』(日本翻訳文化賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

コドレアヌ、大天使ミハイル軍団および鉄衛団についての覚書
祖国
シモーヌ・ブエのメモ
シオラン書簡断片
ルーマニアの変容(小文化の悲劇
ルーマニアのアダミスム
ルーマニアの心理的および歴史的な欠陥
国家集産主義
戦争と革命
政治の世界
ルーマニアの歴史の螺旋)





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